戦後生まれの私たち世代は、「日本はアジアに迷惑をかけた」と教育されてきました。ですが当時の日本を取り囲む国際情勢がどういう状況だったかまでは、あまり知られていないかもしれません。
実際は戦前のアジアでは、ソ連が南下し、中国は混乱。フランスはインドネシアを抑え、イギリスはインド、ビルマ、マレー半島に居座りました。オランダはインドネシアを奪い、アメリカは太平洋を渡りフィリピンを占領しました。つまり、日本は八方から攻められ追い込まれていたことは事実です。そして日本が戦争に進んだのも事実です。
ただ、今の日本ではあまりにも、結果論から見た後出しの批判が多すぎると思いませんか? 本当に日本はそんなに「バカ」で「野蛮」で「卑怯」な国だったんでしょうか? 当時の日本はどういう状況だったのか、また当時の人はどう考えなぜそうなったか…今から真実を知っても遅くはないはずです。私たちのおじいちゃんたちの名誉のためにも・・・
GHQは日本の戦前の図書を17年間に遡り極秘に没収し私たちの目に届かないようにしました。これを「焚書(ふんしょ)」と呼びます。焚書指定にしたのは日本の歴史の改ざんであり国際法違反との指摘が専門家からもあります。
なぜGHQは国際法に違反してまで日本の書籍を極秘に没収し(個人を除く、全国の書店、古書店、官公庁、倉庫、流通から輸送中のもの)私たちの目に届かないようにしたのでしょうか?
※画像は原書のものです。
お届けするものは復刻版となります。
今は戦後74年です。当時のことを知っている人は少なくなりました。
当時の私たちのおじいちゃんや先人たちが何を考えていたのかを直接聞ける機会は少なくなりました。
そして私たちは焚書をされたことで当時の日本がどんな状況でなぜ、戦争へと進んでいったのか、先人たちは日本をどんな風に守りたかったのか、いまの日本人に何を残したかったのか、当時はどんな苦難があったのかを知ることは難しくなりました。
ここで一つの焚書を紹介したいと思います。
著者は当時の天才外務大臣であり、満州鉄道の社長を歴任した松岡洋右です。松岡洋右は焚書の中でこう言っています。
“外交は主として経済問題がその基調を作るものである。お互いが満足にご飯を食べて行く、ということを主にその目標としているのである。
日を逐うて人口は著しく増加し、生活は益々困難となり、我国民は殆んど喉首を締められるような気持ちがして居る、生活の途を国際的に切り開き、せめて孫くらいまでの生活を保証して置きたい。すなわち大和民族の生存権の主張である”